![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/2137118.jpg)
日本には、いっさいの記録がない、弥生時代。
そうした中にあって、中国の書でのみ、存在が分かる女王ヒミコ。
はたしてヤマタイ国とは、どんなクニだったのか?
そして、覇権をはげしく争っていた、クナ国とは?
今回、現時点でわかっている、古代の出来事をもとに、
ものがたり調で、面白く、お伝えして行きたいと思います。
とつじょ畑から出現した金印
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1216307-1-1.jpg)
ときは江戸時代、1784年。いまでいう福岡県・・
北側の玄界灘に、ニョキッと突きでた、志賀島(しかのしま)という半島に
ジンベエという、お百姓がいました。
![ジンベエ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1216307-1-150x150.jpg)
さてー、きょうも畑作業がんばるべ~!
土をほりかえしていると、その中から、とつじょ
金色の、小さなカタマリが、出てきました。
それは装飾がほどこされ、なにやらフシギな形をしています。
しかも何か、神々しいものさえ、かんじます。
![ジンベエ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1216307-1-150x150.jpg)
こ、これは何だべ?よくわっかんねえが、ただゴトではねえ!
ジンベエは、とうじ一帯をおさめていた、黒田藩に報告しに行きました。
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1442282-3.jpg)
![ジンベエ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1216307-1-150x150.jpg)
きいてくだせえ、オラの畑から、こんなモノが!
![黒田藩士](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/2551381-150x150.jpg)
やや、これは金のカタマリじゃ、それにこの形。
これは、なにか途方もないモノに、ちがいあるまいぞ!
![黒田藩士](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/2551381-150x150.jpg)
・・うむ、よう届けてくれた。われらが大切にあずかるコトといたす!
ぬしにはのちほど、褒美をとらすぞ。
中国の皇帝から、日本の王へ
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/金印.jpg)
この金のカタマリ、じつは江戸時代よりさらに、1700年以上もむかし、
弥生じだいに、日本の1地方を支配していた
“奴国”(なこく)という国の王が
中国の超大国、漢の皇帝から、さずけられたものでした。
![漢の皇帝](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1607165-150x150.jpg)
そなたは、わが漢の国に属する、奴国の王であると認める!
その証である。金でできたハンコ・・金印でした。
いま、このホンモノは、福岡市立博物館のケースの中にあり
2000年の時をこえ、さんぜんと光り輝いています。
それにしても、この金印は、なぜ海沿いの、こんな場所に埋まっていたのでしょうか?
奴国というのは、どうなったのか?
すべては、いまもナゾに包まれています。
それというのも、とうじ日本には、文字がなく、いっさいの記録が残っていません。
ですから、文字があった、中国の記録書によってのみ、
様子をうかがい知ることができます。
そして漢の国の記録には、たしかに奴国の王に、
金印をさずけたと、書いてあります。
これは、はるか古代、キリストが生まれ、
西暦がはじまって、50年後くらいの
超・古代の出来事でした・・。
日本に誕生した邪馬台国(やまたいこく)
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/2130197.jpg)
このころ日本は、いくつもの小さな国が、乱立していたと言い
奴国も、その1つであったと、考えられます。
その後100年くらい立つと、各国が覇権を争う、
戦乱の時代となりました。
しかし決着はつかず、どの国も戦争で、荒み切るばかり。
そこで・・それぞれの国の王は、停戦の協定をむすび、
さらに合体し、1つの国をつくることにしました。
この連合国家が、ヤマタイ国といわれています。
そして、男を王にすると、だれがいちばんの権力者なのかと、
すぐ争いがはじまるので、
女性を、最高権力者として、たてまつるコトとしまして、
こうして誕生したのが、女王・ヒミコです。
人々を導いた女王・卑弥呼
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/855734.jpg)
ヒミコは山や海や森など、万物を支配する神のお告げや
先祖の霊のコトバを聴くことができる、
神聖なチカラをもった巫女でした。
![卑弥呼](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヒミコ顔グラ-150x150.jpg)
はらえたまえ きよめたまへ・・
![トネリ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1144862-150x150.jpg)
姉上、いや女王ヒミコさま!神はなんと、言っておられますや?
そう尋ねるのは、ヒミコの弟のトネリ。
ヒミコは人前に姿をあらわさず
このトネリが巫女のお告げを聴き、いつも人々に伝えていました。
ヒミコの宮殿まえには、邪馬台国の民があつまっています。
たかい楼閣に、トネリが姿をあらわすと、人々はざわめきます。
![ヤマタイ国民](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヤマタイ人1-150x150.jpg)
おおートネリさまじゃー!ヒミコさまのコトバをお聞かせ下されー!!
![ヤマタイ国民](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヤマタイ人2-150x150.jpg)
われらの行く末を、おみちびきください!
![トネリ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1144862-150x150.jpg)
われらが豊かになるには、東の地を開拓せよと、神はおおせです!おのおの準備をし、東へ向かうのです!
こうしてヒミコのコトバをもとに、政治が行われ、
国々は1つに、まとまっていました。
宿敵・狗奴国(くなこく)
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/804662.jpg)
しかし、邪馬台国には加わらず、むしろ敵対して
脅威を与えていた勢力が、とうじ存在していました。
その名は狗奴国(くなこく)。邪馬台国の南にあったと、いわれています。
なお『狗』という漢字は「犬」をあらわす文字であり
狼や犬を、信仰していた民族であったという、説があります。
![狗奴王](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/無題366_20210518215348-150x150.png)
邪馬台国をほろぼすのだ!この国の支配者は、われらだ!
両国は、たびたび戦争になっていましたが、狗奴国の強大な戦闘力は
つねに邪馬台国に、脅威をあたえていました。
![狗奴王](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/無題366_20210518215348-150x150.png)
兵士たちよ!これはイクサではなく、狩りだ!
人を捨て去り、飢えた狼となれ!
ヤマタイの兵士を喰らいつくすのだ!
![ヤマタイ軍](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/弥生戦士-150x150.jpg)
くっ!なんという強さだ!退却・・退却だ!
そして魏の国へ
![トネリ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1144862-150x150.jpg)
ヒミコさま、このままでは、われわれは、狗奴国に滅ぼされます。
なにか救いの道は、ありませぬでしょうか?
![卑弥呼](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヒミコ顔グラ-150x150.jpg)
トネリよ、狗奴国にはヤマタイだけでは、勝てません。
魏(ぎ)の国の、チカラを借りるのです。
ナシメとトシゴリを呼びなさい。かれらを使者とし、魏に送るのです。
魏は、とうじ中国にあった、巨大国家。
すこし前まで、中国は漢王朝が、支配していましたが、
戦乱で乱れ、 三国志の時代に突入。
その3国でも、もっとも大きかったのが、魏の国です。
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/三国志の武将.png)
その最大版図は、134万㎢にも達するともいわれ
いまの日本全土を合わせても、38万㎢ですので・・
比べ物にならないほど大きく、文明も、はるかに発達していました。
しかし、はたして魏の皇帝は、はるか遠方から、
とつぜんやって来る、邪馬台国の使者に
どんな反応を示すのでしょうか?
ちょっと長くなって参りましたので、
続きはまた以下の記事にて、お送りしたいと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。