突然ですが、あなたは、植物に意思はあると、思いますか?
スピリチャルや、ファンタジーではなく科学の、現実の話としてです。
森や雑木林、街なかの植え込み、庭のプランターの花、みんな・・
実は人間を“見て”いて、いろいろなコトを考えている。
もし、それが真実だったら、夢があって嬉しいでしょうか?
それとも少し、怖く感じるでしょうか?
植物は〈知性〉をもっている(NHK出版)
こんにちは。
今回、冒頭の話について真剣に考察してあり、読み進めるたびに衝撃が走った・・
そんな一冊を、ご紹介します。
こう告げられたとき「絶対に、そんなことはない」と、証明できる方は、いるでしょうか?
これは、れっきとした科学の本ですので、論拠をいくつも挙げ、主張しています。
著者は「ステファノ・マンクーゾ」という人物で
イタリア、フィレンツェ大学の教授です。
そして読者へ問いかけます。植物は・・
“肺はないけど呼吸”しているし
“口や胃腸はないけれど、新陳代謝”している。
“目はないけれど、光のある方向に伸び、日陰を避けて成長する”など。周囲を認識している。
それならば
“脳が無いから、考えない”と、なぜ言える?
まず、こうした問いから、始まって行きます。
そして、読者に必要なのは、内容がすすむにつれ
99%以上の人が当たり前に感じていることを、別の角度で考察する視点です。
植物は動けない→生存に必要がないから“動かない”のでは?
根っこが下で、枝葉が本体→人間がそう思ってるだけで、実は根っこが本体かも。
・・といった具合です。
ぜひ、いったん今までの常識を置き去り、ページをめくって行きましょう。
地球を、本当に支配している生物は?
もし全ての植物が消え去ったら、人類も、他の動物も、生きていけません。
でも、全ての人類が消えても、植物は生きていけます。
地球上のバイオマス(生物の物質量)において、最多であり
最断トツ1位を誇るのは“植物”。人間に限って言えば0.01%ほど・・
さて、地球でいちばん繁栄し、鍵を握っている存在は、どちらでしょうか?
なお、最古の陸上植物の歴史は、4億年以上あります。
人類の歴史は、500万年前から程と、言われています。
植物は、氷河期がきても、恐竜が絶滅しても、どんな過酷な状況にも適応し、
生き残ってきました。
その進化の果てにある今の形が、人間より劣っていると、言えるでしょうか。
動物は、内臓をや脳を持ち、それらは再生できませんし、大きな損傷なら死んでしまいます。
しかし植物は一部を失っても、平然と、再生ができます。
人間には出来ないものの、植物には出来ることはたくさんあり、
その能力についても、この本で、多く述べられています。
植物型ロボット“プラントイド”構想
いま研究され、分かっている植物の能力さえ、驚異的ですが
まだ人間が知り得ていない、とてつもない能力を、秘めている可能性もあります。
そもそも人間が知っている植物は、地球上の1割くらいと言われ
そこから、95%の医薬品が作られているそうです。
それらが、どうしようもない難病を治療できる物質を、保持しているかも知れません。
さらには、地震や気候変動など、天災を予知しているかも、知れませんし、
新しいエネルギーを生み出す能力が、あるかも知れません。
それらを解析し、人類に役立てることを目指すコンセプトで
いま『植物+ロボット/AI』の技術。プラントイド構想の研究が
現実に、スタートしています。
単に“植物はすごいでしょう?”という事だけで終わらず
現実として、人間の未来をも左右する可能性を、秘めていることも、語られています。
まとめ
植物は感覚を持っていて、コミュニケーションを行うし、眠るし、記憶をしている。
根っこが、脳の役割を果たしていて、栄養摂取と、生存に必要な情報を獲得している。
こうした内容が挙げられ、その論拠が述べられるたび、衝撃を受ける本でした。
そして何より、読んでいてワクワクしますし、面白いです。
よく環境問題は大切と言われ、それには、心から賛同するのですが
これまでは道徳観や、未来の子供達のためにという考えだったものの、読後は
今の僕たちにとっても、とてつもない宝物が、壊されているのかも知れない・・
そうした視点も加わり
だからこそ、世界中の自然は、守られるべきと感じました。
どうか皆さんも、この本を読み、
99%の人が考えない視点で、植物を見て欲しいです。
そして、とてつもない可能性や、能力の存在へ、
目を向けるキッカケになれば、幸いです。
もし、ご興味が湧きましたら、ぜひいちど、読んでみてください。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。