![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/2447625.jpg)
結婚はせず、子も作らず、人を近づけず・・
ただ、ひたすらヤマタイ国の巫女として、人生を捧げたヒミコ。
彼女はいったい何を想い、何を遺して行ったのでしょうか?
※話に登場する人物
・曹芳(魏の皇帝)
・張政(魏が送った軍師)
・ヒミコ(ヤマタイ国の女王)
・ナシメ(ヤマタイ国の使者)
・トネリ(ヒミコの弟)
・イヨ(ヒミコの跡継ぎ)
ヤマタイ国と魏の国の絆
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1871952.jpg)
魏が後ろ盾となったという宣言も、それを示す黄色い軍旗も・・
狗奴国(くなこく)との戦いには、決定打とはならず。
ヒミコは、ふたたび魏の国に、使者を派遣しました。
しかし、はるか遠方の・・それも、支援しても
見返りのなさそうなヤマタイ国を、そう何度も、助けてくれるのでしょうか?
結果はというと・・
![曹芳](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/中国の皇帝-150x150.png)
ようわかった!わが国にも天才軍師・司馬懿(しばい)がいるように
そなたらにも、どうやら軍師が必要な時期のようじゃな。
![曹芳](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/中国の皇帝-150x150.png)
わが魏の戦術や外交を、身に着けた『張政』という者がおる。
彼をヤマタイ国へと送ろう。必ずや、そなたらの力となろうぞ!
![ナシメ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ナシメ-150x150.jpg)
なんともはや・・お礼のコトバもありませぬ!
しかし陛下は何故、これほどまで、我らに歩みよって下さるのですか?
曹芳(そうほう)の想い
![曹芳](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/中国の皇帝-150x150.png)
強いて言えば・・そなたらに共感しておるから・・かのう。
わが魏は中華1の大国とはいえ、まだまだ蜀・呉と、覇権を争っておる。
狗奴国と戦うヤマタイ国も、規模はちがえど、似ておるのでな。
![ナシメ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ナシメ-150x150.jpg)
な、なるほど!
![曹芳](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/中国の皇帝-150x150.png)
それと一番の理由は、好奇心かもしれぬ。
ワシが尊敬してやまない、かの曹操(そうそう)殿下も・・
未知のモノに対して、いつも少年のように、目を輝かせていたと聞く。
![ナシメ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ナシメ-150x150.jpg)
そ、曹操殿下!魏を作り上げたという、あの・・。
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/921168.jpg)
![曹芳](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/中国の皇帝-150x150.png)
さよう。あの方の前には、すべての壁が無かったのだ。
すぐれた才能、めずらしい人物がいると聞けば、罪人であろうと、
民族が違おうと、あるいは敵の武将にさえ・・仕えぬかと、誘ったのだ。
![ナシメ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ナシメ-150x150.jpg)
なんと、王でありながら!たしかに常人のモノサシでは測れない、お方ですな!
![曹芳](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/中国の皇帝-150x150.png)
そんな曹操殿下の魅力に、優れた人材の多くが惹かれ、魏を偉大にしたのだ。余も、かくありたいと思うておる。これからも、なにかあれば、また相談なされよ!
![ナシメ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ナシメ-150x150.jpg)
亡き曹操殿下・・そして皇帝陛下も、なんという器の大きさ!
お心遣い、重ねて感謝いたします!
ヤマタイ国にやってきた張政
皇帝のコトバどおり、西暦247年、
魏の国から、張政がヤマタイ国に、派遣されてきました。
さあ、ついに軍師を得て、これからというタイミングですが、
しかし・・なんとヒミコは、危篤状態になっていました。
卑弥呼は、夫や、子どもはおらず、そして、人前に姿をほとんど現さず・・
文字通り、ヤマタイ国に、すべてを捧げる巫女でしたが、
その生涯が、まもなく終わろうとしていました。
![トネリ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1144862-150x150.jpg)
ヒミコ様、しっかりなされませ!魏より、軍師殿も、参られておりますぞ!!
![張政](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/158005-150x150.jpg)
皇帝陛下の命により、ヤマタイ国を、お助けしに参りましたぞ!
![ヒミコ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヒミコ顔グラ-150x150.jpg)
おお・・なんと頼もしきか!しかし、わらわの命は、まもなく尽きるでありましょう。なんと不甲斐ない・・狗奴国の脅威を、退けられぬまま・・行く末を、皆や、張政どのに託したままとは。わらわの存在に、なにか意味は、あったのでしょうか?
人生をヤマタイ国に捧げた卑弥呼
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/卑弥呼2.jpg)
![トネリ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1144862-150x150.jpg)
なにをおっしゃいますや、卑弥呼さま!
あなたのもと、1つにならなければ・・
とても今の、ヤマタイ国はありません。
![張政](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/158005-150x150.jpg)
トネリ殿が申されるとおり!わが中華の歴史をみても、
女王が国をまとめたなど、聞いたことがありませぬ!
皇帝陛下も、あなただからこそ、ともに歩まれるのです!
![ヒミコ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヒミコ顔グラ-150x150.jpg)
・・そのように言って頂けると、わらわも、報われます。
![張政](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/158005-150x150.jpg)
あなたの歴史は、わが魏が、かならずや、書き記しましょう。
ヒミコ殿の歩みは、何千年たとうと、人々の記憶に残り続けますぞ!
![ヒミコ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヒミコ顔グラ-150x150.jpg)
張政どの、心からお礼を申し上げます。しかし、わらわは・・、つぎは、巫女でなく、女王でなく・・フツウの人間として、生まれ変わりたいものです。
![ヒミコ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/ヒミコ顔グラ-150x150.jpg)
そしてヤマタイも魏も、関係なく、人々とともに語り、うたい、おどり・・酒を酌み交わし・・ああ・・みな笑うておる・・!なんと、たのしき・・光景・・か・・。
![トネリ](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/1144862-150x150.jpg)
卑弥呼様!・・いや、姉上!!
魏の国から、張政が到着するのと、入れ替わるように、
女王ヒミコは、ここに、その生涯を閉じました。
その後のヤマタイ国
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/アマテラス-1.jpg)
ヒミコの死はヤマタイ国、総出で悼まれ、巨大な墓が、作られました。
そして・・今の価値観では、受け入れにくい事実ながら、
自ら望んでか?あるいは、強制されてか?
100人もの人間が殉死し、ともに埋葬されました。
この墓はどこにあるのか?いまの最先端の考古学でも、判明していません。
そして、卑弥呼の跡継ぎですが、
さいしょ、男性の王が就任したのですが
うまく皆をまとめられず、権力あらそいが起き、内部分裂してしまいました。
そのため、あらたに13才の少女、イヨ(壱与)が女王の座に付き、
そうすると、ヒミコの時と同じく、争いは鎮まり、
ふたたび、ヤマタイ国は1つとなりました。
彼女は、ヒミコの血縁の、誰かではないかと、言われています。
狗奴国のナゾ
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/804662.jpg)
また、もっとも気になる事として、
宿命の敵・狗奴国との決着が、どうなったのか・・
残念ながら、よく分かっていません。
魏からやってきた張政が、和睦を促したという説も、ありますが
それが成功し、共存して行ったのか?
それともヤマタイ国が勝利し、打ち破ったのか?
定かな記録がなく、すべては、ナゾに包まれています。
ただ1つ言えるのは、新女王・イヨも、中国に使者を送っているため
この頃まで、ヤマタイ国が存続していたことは、間違いないようです。
ヤマト=ヤマタイ?
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しかし、この後くらいから、中国には日本の記述は、パタリと無くなり
その空白が消えたあと・・とつじょ『ヤマト朝廷』という国が成立しており
それが、いまの日本の天皇家にも、つながっています。
ヤマタイがヤマトになったのか?語感は似ていますが、それも謎のままです。
しかし、もしそうであれば・・ヤマタイ国の存続は、
魏の国が、大きく手助けしており
さらに遡ると、三国志は単なる、中国の戦乱物語というだけではなく
じつは今の日本があるのも、曹操のおかげ・・
などという考えも、できるかも知れません。
ヒミコ→陽の巫女?
![](https://aeroporto-tokyo.com/blog2/wp-content/uploads/2021/05/2447625.jpg)
また興味深い説として・・「ヒミコ」という名まえは、
「陽の巫女」という語感に、当てはめることも出来ますので
日本神話に登場する、太陽の女神アマテラスは、
ヒミコを指しているのではないか・・というものです。
弟は、スサノオノミコトであり、そうすると日本書紀は、
ただの神話でなく、ヤマタイ国の歴史も、なぞらえていたと・・。
もし、そうであれば、すべての見方が一変しますね。
ナゾとロマンにあふれる古代
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なお余談ですが、個人的な希望としては、
いつかヤマタイ国の歴史が、あきらかになった暁には
ぜひヒミコを、大河ドラマで、やってほしいと思っています。
「女王・卑弥呼」のタイトルが、画面に・・
オープニング曲は、古代のミステリアスな雰囲気を、濃く出しつつ、
途中、魏の風景や、中国の武将達の姿も、出てくるなど・・
かつてない雰囲気の大河になることは、まちがいなく
これは想像しただけで、胸がおどります。
いずれにしても、この空白の古代は、霧の中で、もどかしい一方・・
いろいろな想像も広げられる、ロマンあふれる時代ともいえます。
江戸時代に、フツウのお百姓が、ぐうぜん金印を発見したように
ヒミコの墓や、魏からもらった金印も、ある日とつぜん発見され
一夜にして、日本史が塗り替えられるかも知れず、
それは歴史学者だけでなく、一般人が、
何かのキッカケで、見つけるコトになるかも、知れません。
是非、いまご覧のあなたも、かつて全てを国のために捧げた
女王・ヒミコの存在を、ご記憶いただき
そして、こうした古代の歴史や、謎解きも楽しんで頂けたら
とても、うれしく思います。
さて、今回のお話は、ここまでとさせて頂きたいと思います。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。