【書評】東京店構え【不思議でノスタルジックな、心にしみる風景】

表紙

こんにちは、ハラッパです。

とある博物館のミュージアムショップで、このイラスト集が目に留まりました。

パラパラめくるたび、美しくて、どこかなつかしくて、少し切なくなる・・

どの絵も、そんな雰囲気がにじみ出ていて、迷わず衝動買いしてしまいました。

著者は“マテウシュ・ウルバノヴィチ”さんという、ポーランド出身で

アニメ監督の新海誠氏のもとで、映画『君の名は。』の背景美術を担当されていた事もある方です。

・・過去、旅行で東京をおとずれたとき、観光地ではないふつうの街並みを見ていて、

初めて訪れたはずなのに、どこかノスタルジックな雰囲気、個性あふれる風景の面白さに、

インスピレーションが爆発。

この光景をイラストにするため、日本に滞在しようと思ったそうです。

イメージ画像

すべてが現実の風景

第一章・神保町エリアの1ページ

このイラスト集の素晴らしさは、すべて空想でもファンタジーでもなく

実在していた場所を描いているところです。

取り壊されたり、改装されてしまった建物もありますが

いまも営業していて、実際に買い物や、食事ができるお店も、多くあります。

イラストに惹かれ、もし行ってみたいと思えば、足を運ぶこともできるという。

絵の世界と、リアルの世界でも楽しめる・・こんな本は、そうそうないですね。

また、すべての場所は、作者が現地を取材しているため

「このオブジェなに?」「この看板おもしろい!」など、いろいろな発見にあふれています。

好奇心いっぱいな視点で描かれているのも、おもしろい点です。

1人でパラパラと読んだり、誰かと一緒に眺めたり、お店の名前をネット検索したり

ほんとうに、色々な楽しみ方ができる一冊でした。

人々の歴史が刻まれる建物

背表紙

この本には50の作品が掲載されていますが、ひとつとして同じものはないです。

そして商売をしている(していた)人々の生き様や、独自センスや、工夫や

いろいろな魅力が、あふれ出ています。

また、ひと昔まえは、もっと沢山あった・・でも今は、消えつつある風景でもあります。

“法隆寺”や“日光東照宮”のように保存され、継承されていくことが、約束された建物とは違い

「更地にして駐車場にしようかな」「ふるくなったし、改装しよう」と、

持ち主の方の意向や、事情次第では、すぐにでも無くなってしまう景色。

ただ綺麗なイラスト集というだけでなく、

古きよき東京の風景、人々の生き様を記録しているという点でも、

とても大切な本だと、感じました。

2章・神田エリアの1ページ

以上、イラスト集“東京店構え”について、書かせて頂きました。

この記事を読み、もし興味が湧きましたら、ぜひ手に取ってみてください。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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