【簡単に】地域包括支援センターとは何をして、誰が利用できるのか?

こんにちは、ハラッパ(本名:原田幸大)と申します。
社会福祉士として、勤めて5年ほどになります。

僕が所属する地域包括支援センター(通称:包括)なのですが
正直、名前や役割も、わかりにくいと思います。

そこで、今回は

・そもそも、何をしている所なのか?
・誰が、どういう時に、利用できるのか?
・利用者から寄せられる、相談の具体例。

こうした点について、できるかぎり、かみ砕いて、
どなたにも分かりやすく、解説させて頂きます。

読んで頂けると、包括に対するイメージが
鮮明になり、身近に感じて頂けると思います^ ^

なんでも相談所

まず結論から。たった一言で、表現しますと
お年寄りに関する“なんでも相談所”です

“何でも”・・は言葉通り、ほんとうに何でも。

ちょっとした、相談の例で言いますと、

・どこか、囲碁のサークルはないですか?
・役所から来た書類が、よく分かりません。

深刻な、相談の例としましては、

・○○さんが、虐待されているみたいです。
・○丁目の路上で、ボロボロのおばあさんが、座り込んでいます。

こうした電話をいただく事も、あります。
連絡や相談は、すぐ解決できるものから
何ヶ月・・あるいは何年もかけ、対応して行くケースまで、様々です。

『包括=まとめて何でも』と、変換して頂ければと思います。

また日本全国どこでも、だいたい中学校区に1つくらいの割合で、
必ず、設置されています。

イメージをまとめますと

高齢者のお悩みごとを、
何でも受けつけている、
あなたの町の相談所。

という感じになります。

そして利用者も、お年寄り、ご本人に限らず・・
一般の、どなたでも。

なお、相談を受け付けるのは

①看護師
②ケアマネージャー
③社会福祉士

この3専門職でして、ぜひお困りごとがあれば、
地元の包括に、気軽にご相談ください。

なお、包括の利用は、すべて無料です。

誰が運営して何をするの?

包括は国が法律で、必ず設置するよう
自治体へ、定めている機関です。

市町村が、ちょくせつ運営している場合と
法人や民間会社に、委託しているケースがあります。

前項のように、お年寄りの、何でも相談を受けつつ
同時に、果たすべき役割があります。
以下、具体例も交えつつ、解説いたします。

【ケアプランを作成】


高齢者に、介護が必要になった場合
まず「どんな状況で、どのくらい介護が必要か?」
これを判定する、手続きが必要です(介護保険)

この申請を、受け付けると同時に
判定された結果

要支援1か2(一部分のサポートがあれば、自立して生活できます。)

と出た場合、包括が担当者として、ケアプランを作成。
様々な介護サービスと連携し、継続的に、支援を行います。

要介護1〜5(暮らして行くには、本格的な介護が必要です。)
と出た場合、以降の介護支援は、包括では担当できません。

専門のケアマネージャー事業所に依頼し、担当者も変更。
ケアプラン作成も介護の支援も、引き継がれます。

上記のように、介護度によって、担当が分かれていますので、
利用者の身体状況が悪化したり、逆にお元気になって、
先々に介護度が変わった場合も、担当が、行き来することになります。

【地域のお年寄りを元気に】

介護が必要になるのは、身体の力が、
衰えてしまうからなのですが・・

そうなる前に、本来は一生を通して、
お元気で過ごして頂ける事こそ、
何よりの、理想です。

そのために包括では、公私を問わず、
地元のいろいろな、団体や協力者と連携しつつ
地域の福祉づくりも行います。

僕が携わってきた、具体例としては
以下のようなものが、あります。

【体操教室/おしゃべりカフェの立ち上げ】
自宅に引きこもっている高齢者が、多い地域にて。
目的は、外出や交流の機会づくり、対象はお元気なお年寄り。
とつぜん包括が、音頭をとって始めても、誰も来ないので、
地元の老人クラブや、町会に、宣伝や協力をいただきました。

【中学校や銀行を訪問し“認知症サポーター養成講座”を実施】
認知症の問題は、本人と支援する専門家だけでなく、
地域ぐるみで理解され、支えてもらう事こそ大切です。
そもそも「認知症とは何か」「どのようなサポートが必要か」
知ってもらうため、積極的に行っています。

このほか交番や消防署を訪問し、情報の共有や、
顔なじみになって、お年寄り支援の理解を得るなど。

包括のお仕事は、職場にいる以上に、
地域の様々な場所を、訪問することが多いのも特徴です。

本当の悩みを察する

人間だれしも、追いつめられたり、悩みがあれば
状況や感情を、うまく整理できない事も、多いもの。

包括に連絡を頂く方も、本当の困りごとや
本音を整理されず、相談されるケースもあります。

以前1人暮らしの、高齢者の女性より、
電話を頂いたときも、開口一番、不安げな声で・・

『火事が、あの・・もし家が火事になったら、
わたし2階に寝ていて、逃げ場がないんです。
それが心配で、どうしたらいいでしょうか?』

それだけを拾って、汲みとると

『あ、それでしたら市の防災課が、個人宅の
防火点検っていうのを、やっているんですよ。
そちらに申し込まれては、いかがでしょうか?』

という、案内をして終了になりますが。

そこで終わっては、ただの仲介者で、
相談のプロとしては、失格。

この方が怖がっているのは、本当に、もしもの火事だけ?
なにか違う不安が、引き金になっている可能性が、あるのでは。

そこで、まずは僕自身が、自宅を訪問することに。

お宅を拝見し、いろいろ、お話するうち・・

・知人や家族が、近くにいない孤独
・いちど心筋梗塞で倒れ、再発の恐怖

こうした背景があったことが、分かりました。

いくら相談センターとはいえ「寂しいです、こわいです」とは、
もし自覚していても、ダイレクトに言えないですよね。

このケースを受けて、包括の支援としましては
ご本人が、絵や書道の趣味を、お持ちだったので、
地域の趣味サークルを、ともに見学同行。
雰囲気に馴染まれ、入会したことで、知人もできました。

また、足腰の衰えがあったので、介護保険を申請し
要支援の判定で、ホームヘルパーを導入。

定期的にヘルパーさん訪問で、家事の支援とともに
見守りの意味でも、独居の不安が、やわらぎました。

いずれも最初の電話で、防災課の案内をして終わっていては
たどり着けなかった、お困りごと。

包括の先輩からは、つねに
『私たちは仲介者でなく、相談のプロ
どんなときも必ず、広い視点をもって!』
と教わっています。

秘密はぜったい厳守

僕たちは、相談者の最重要プライバシーに触れます。
家族構成、人間関係、持病、趣味、望み、悩み・・
それゆえ、秘密の厳守は絶対です。

また「相談に来た」事実そのものも
必要があれば、必ず伏せるようにします。

例としまして・・

以前、ある市民Aさんが、センターに来訪され

「近所のYさんという、おじいさんが、認知症みたいです。」とのお話。

・ゴミ出しの日を、いつも間違える
・夜中に、あてもなくウロウロしている
・ずっとキレイだった庭が、荒れ果てている

こうした異変が、起こっているので
「様子を見に行って、支援をして欲しい」と
善意と心配からの、ご相談でした。

AさんとYさんは、とくに知人ではなく
近所であいさつをする位の、間柄。

この際、Aさんが相談に訪れた事実は、ぜったい秘密にします。
もしYさんが、耳にして「オレを、勝手に観察していたのか!」と
近所の人間関係に、ヒビが入る事態は、許されません。

もちろん相談を受け、様子は見に行きます。

その際も、何の理由もなく行っては
「あんただれ?なんでウチに来たの?」と
Yさんは、いぶかしがる事になりますので。

多少のことは、ウソも方便
「地域の見守り活動の一環で、回らせて頂いていまして。」
など・・「ああ、そういう事か」と思われる、理由づけをしたりします。

Yさんのケースでは、看護師に協力してもらい
一緒に訪問。
「地域をまわり、健康のお悩みをリサーチしています」という形にしまして、
「病気や健康のことで、お悩みありませんか?」という質問から、

Yさん「さいきん膝と、腰が痛くて困っているよ」

というお答えから、まず認知症と別の切り口で、
関りがスタート。

のちに介護保険の申請をする際、その一環で医療機関も受診、
結果的に認知症の症状が、あることが分かりました。
介護サービスの支援と共に、進行を遅らせる薬も、飲まれることになりました。

包括“だけ”では何もできない

ここまで、お話しました通り
包括の支援は、地域の力なくしては、成り立ちません。

僕の職場は6人で、仕事を行っていますが
この人数では、とても地域のすべてを見れませんし、
何より、専門職でないからこそ、上手く行くことも。

もし包括が主導し“お茶の会”を立ち上げても
「役所が、なんか始めたのかね?」くらいに思われますが

近所の〇〇さんも参加するらしい
まとめ役の〇〇さんが呼びかけている

そうした事であれば、行ってみようかという気にもなります。

介護の支援は、それを実施する事業所があってこそ
福祉の町づくりも、集まる場所や、住民の協力があってこそ

公私の区別なく、性別や年齢の、区別なく
趣味サークルも、お世話好きのおばさんも

地域のすべてが、結びつき、協力し合う関係として
何より大切にしなければいけないと、考えています。

決まったマニュアルはなく、つねに試行錯誤ですが
よき地域を作る達成感と、やり甲斐の尽きないお仕事です。

まとめ

以上、包括のお仕事を
具多的なエピソードも交え、お伝えしました。

「地域包括支援センター」という名前は、

長く、分かりにくいので

「〇〇相談センター」
「みまもり〇〇所」
など、名称を変えている所もあります

日本全国、必ずどこの地域にもあります。
もし何らかの事情で、来所がむずかしければ、
こちらから、訪問させて頂くことも可能です。

そして、どなたでも・・
深刻なお困りごとはもちろん、ちょっとしたことでも
相談して頂くことが、可能ですので、

何かあれば、ぜひ気軽に活用してください。

この記事が、あなたが包括を理解する、ヒントとなっていたら幸いです。
ここまで、お読み頂き、ありがとうございました。

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