【絵本】しでむし(舘野鴻:著)【動物を自然に還すシデムシとは】

絵本「しでむし」の表紙

こんにちは、ハラッパです。

『しでむし』はわずか、30ページちょっとの、絵本です。

ですが、

著者の想いが、凝縮されています。
そして、が、こもっています。

心を、大きく揺さぶられます。

読んでいて・・とちゅう思わず「ああっ」と、ため息が出てしまいました。

どういう感情からと、言われるとむずかしいです。
悲しみ、驚き・・
なんと表現していいか、分かりません。

しかし、心に自然と
染み込んでくるものがあります。

そして

自然に還るということ、
万物は巡るとは、どういうことか
死生観を、考えずにはいられませんでした。

なお制作には3年以上かかったと、後書きにありますが
確かに、それだけのものを“懸けた”本なのだと、

きっと、読んだ人であれば、誰であっても
納得がいくと思います。

シデムシとは何者?

絵本「しでむし」の1シーン

絵本と言っても、
空想やファンタジーの話では、ありません。

いまも、この瞬間
きっと
どこかの森で起きている、現実が描かれています。

子どもが読んでも、年齢によっては
分からないという事は、ないと思いますが・・

僕は、大人こそ
読んでおくべき本だと、感じます。

・・なお、虫に詳しい方でなければ
「シデムシって何?」という人も、多いと思います。

シデムシは、動物の死体に集まり、それをエサとする昆虫。
漢字では「死出虫」と書かれることがある。
死体を土に埋める習性があるので「埋葬虫」とも。

そんな風に聞けば、
正直『気味が悪い』『不吉』というイメージを持つ方も
少なくないかと思います。

きっと、

そんな昆虫のことなんか、知りたくもない
そう感じる方も、いらっしゃるでしょうか。

しかし、どうか是非
いちど、そうした先入観を捨てて、見ていただきたいです。

イメージ

埋葬虫

幼虫を産む場所も、育てる場所も
そして食べるものも

どうして、そんな生き方を選んだのか
ただ「生態」というだけではない
何かがある気がしました。

彼らは
動物を、自然に還す“使命”を持っている?

と言うと、いささか人間視点に、なるのかも知れませんが
思わず、そう考えずにはいられません。

私たちの行き先

イメージ

以下は、絵本で描かれている内容とは
ちょくせつ、関係ないのですが

私たちは・・少なくとも、現代の日本においては
人は亡くなると、斎場にて焼かれ

遺骨は骨壺に入り、お墓へ
遺灰は、専門の業者に、引き取られます。
(その後は肥料になるとも、燃え残る貴金属がお金になるので、
売却される等とも聞きますが、僕は、詳しくは分かりません)

自然の中で、息絶える人は、ごく少数です。
しかし何百万年もの、人類の歴史を考えると、
むしろ本当はそちらの方が、もともとの形では、あると思います。

イメージ

また、科学の観点から。

とてつもないスピードで、発達する現代
人体を冷凍保存する、クライオニクスという技術が、進んでいます。
(死後、今の科学は無理でも、可能となる未来に、蘇生させてもらうため)

すでに、ロシアのクリオロス社は、そのサービスを開始していて、
利用者には、日本人の方もいると聞きます。

目が覚めたら、白衣の科学者に囲まれ、はるか未来。
いったい、どんな気分でしょうか・・。

倫理の問題もあり、そうたやすく、決定できる話ではありません。
しかし個々人が、死生観や価値観の“選択”をしなければならない
そうしたことが、近い将来に起こりそうです。

まとめ

2006年、秋川雅史さんが歌う“千の風になって”が発表され
曲は、とてつもない人気となりました。

お墓の前で、泣かないでください
そこに、私はいません

この歌詞が、心を揺さぶるのは、何故なのでしょうか。
お墓でなければ、一体どこにいるのでしょうか。

絵本“しでむし”を読んだあと、本当に様々な死生観を、考えずにはいられません。
正面から向き合うには、勇気も必要ですが、
いつか、考えなくてはいけない、簡単に流してはいけない

とても大切なことだと、感じます。

もし、この記事を読んで、興味が湧きましたら、
いちど、ぜひ手にとって見てください。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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